2024/12/18
このインタビューは、今年から医院で勤務してくれている歯科助手のUさんへのレクチャー時に、
質問に答えながら回答したものを文字起こししたものになります。
インタビュアー:今年4月から歯科助手として矢野歯科医院で勤務してくれているUさん
矢野先生:矢野歯科医院院長 一般歯科のみならず、インプラントを含む口腔外科、矯正治療までをとても高いスキルで対応できる歯科医師
インタビュアー:院長、今日はレクチャーよろしくお願いいたします。まず最初に、インプラント治療とはどのような治療なのか教えていただけますか?
矢野先生:インプラント治療っていうのは、簡単に言うと「歯を失った部分にチタン製の人工歯根を顎の骨に埋め込むこと」で、天然歯に近い見た目と機能を回復する治療法です。これにより、見た目の自然さだけでなく、しっかり噛む力も取り戻せます。特にブリッジや入れ歯に比べ、周りの健康な歯に影響を与えにくい点が大きな特徴です。また、骨の吸収を防ぐ効果もあるため、長期的な口腔の健康維持にも繋がります。
インタビュアー:具体的に、どのような流れで治療が進むのでしょうか?
矢野先生:治療はおおまかにいうと以下の5つのステップで進行します。
- 初診と診断
初めに、患者様のお口の状態をレントゲンやCTで精密に検査します。歯茎や顎の骨の状態を確認し、インプラント治療が可能かを診断します。 - 治療計画の立案
患者さんの要望や健康状態をもとに、どの部位にどのような形でインプラントを埋入するか具体的な計画を作成します。それこそ骨の状況によっては「増骨」が必要だったりもします。 - インプラント埋入手術
局所麻酔を行い、顎の骨にチタン製の人工歯根を埋入します。患者さんはこのステップが一番不安になるので、とにかく安全で精密な手術を心がけています。なので、これからインプラントの補助をしてくれるようになった時にはこの点も気を付けてね。優しく声をかけてくれるだけで患者さんも安心するので。 - 治癒期間
インプラントの埋入後、骨とインプラントがしっかり結合するまで3~6ヶ月の期間を設けます。この間、仮歯を装着して日常生活を支えます。 - 上部構造の装着
骨に固定されたインプラントに人工歯を取り付け、噛み合わせを調整して治療完了となります。
インタビュアー:インプラント治療にはどんなメリットがあるのでしょうか?
矢野先生:インプラント治療には多くのメリットがあります。まず、自然な見た目と機能が挙げられます。天然の歯とほとんど変わらない外観で、硬い食べ物も問題なく噛むことができます。次に、隣の歯への影響が少ないことです。ブリッジ治療では健康な隣の歯を削る必要がありますが、インプラントはそれが不要です。また、骨の維持という点でも優れています。歯を失うと顎の骨が痩せてしまいますが、インプラントが骨に刺激を与えることで骨吸収を防ぐ効果があります。
インタビュアー:一方で、治療の注意点やデメリットについても教えていただけますか?
矢野先生:はい、注意点もいくつかあります。まず、治療期間が長い点です。インプラントが骨と結合するまでに通常3~6ヶ月の治癒期間を要します。また、費用の負担も考慮する必要があります。保険適用外の場合が多いため、特に複数本の治療を行う場合はコストが高くなることがあります。さらに、インプラントは定期的なメンテナンスが必要です。適切な口腔ケアを怠ると、インプラント周囲炎などのトラブルが起きる可能性があるため、治療後も歯科医でのフォローアップが欠かせません。ただ、しっかりとメインテナンスを受けることで、生涯にわたってご自身の歯のように食事もできることがすでに証明されています。
インタビュアー:最後に、インプラント治療を検討している患者さんにメッセージをお願いします。
矢野先生:インプラント治療は、しっかりとした計画とアフターケアが行われれば、長期間にわたって快適な生活を提供できる治療法です。当院では、患者様一人ひとりの状況に合わせて最適な治療を提案し、安全第一で進めています。初めての方でも不安なく治療を受けられるよう、丁寧なカウンセリングを行っていますので、少しでも気になることがあればお気軽にご相談ください。きっと安心して一歩を踏み出していただけると思います。